Lou Reed その2

ヴェルヴェッツに頓き、数年後にTVで見たルー・リードのライブに惹かれ、
ヴェルヴェッツに戻り、時代を追う流れでルーを聴き始めた。
そんな紆余曲折を経て、今ではフェイヴァリットなアーティストになった。

そんなロックンロール・アニマルもここ近年はオリジナルの
ソロ・ロック・アルバムを殆ど出していない。
即興だったり、アンビエントだったり、はたまたメタルマシーン再発だったり、
メタルとの競合だったりと。
しかし、そんな近年の作品が、自分にとっては愛おしい。


これは、後年ルーが関わっていた武術、タイチ(Tai chi)のためのBGMらしい。
まぁ、ドローン系なインスト・アルバムなのだが、すこぶる評判が悪い(笑)。
単調とか同じフレーズ繰り返すだけとか、いや、そこが良いんだけど。
まぁ、昔の自分だったらやっぱり同じ感想を持つだろうが、
ノイズやドローンなどを経てくると、この単調さが心地良い。



「メタル・マシーン・ミュージック」の当時の不評には
よっぽど腹に据え兼ねるものが有ったのだろう。
当時の無理解に対する復讐とばかりMMMの再発を自ら敢行。
しかもブルーレイ、DVD、LPと3種に加え、4chミックス収録。
って、どんだけ不満があったんだよ、的な暴発ぶり。
そんな「メタル・マシーン」の冠をつけたこの作品は、
フリー・ジャズの要素を多分に含んだ、即興演奏を収録。
これもあんまり評判は良くないってか、殆ど評判も聞かない。
でも、実は近年はルーの作品では流しながら聴ける(良い意味で)。



これはルーの作品では無いが、現代音楽集団「Zeitkratzer」が
MMMをクラシカルな楽器編成でカバーしたもの。
実に忠実にMMMを再現していて驚愕した。
付属のDVDにはライブ映像が収録されていて、演奏ラスト付近で、
隠れていたルーが現れ、ギターで参戦。
ドヤ顔的にギター・ノイズをぶちまけるルー(笑)。



stone.jpg
ローリー・アンダーソンとジョン・ゾーンとルーの三人による
即興フリー・ミュージック。
勿論、歌もメロディーも無い。
緊張感がある訳でもなく、むしろグダグダな感も。
しかし、そこが自分の琴線に触れるのだ(笑)。
記憶違いで無ければ、通販オンリーで売られてた筈。
あまり知られてない作品。


上記の様な作品を自分は近年は好んで聞いていた。
過去のR&Rな作品を否定してる訳ではないのだが、
ルー自身もこういった内容の作品を連発してリリースしていた事実を、
もっと重要視してみたほうが良い気がするのだが。

何が言いたかったというと、ルーの作り出す作品はどれも好きだったと言う事。
特にMMMを、ノイズを経てから聴き好きになったという幸運が、
これらの作品も愛おしく思える要因にはなってると思う。
そう言った意味では、「ノイズ」を聴くきっかけになった
「非常階段」には感謝しきれない。

そんな訳で、ルーの残した音楽は、多分一生自分の中から消える事は無いと思う。
ありがとう、さよなら、ルー。

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2013年 MFO的ベストアルバム 発掘音源部門

2013年に買って聞いたものの中から、これは良かったと思うものを
ラジオは終わったけど今年も発表。

続いては発掘音源部門
今まで未発表だった過去の音源の発掘モノ


The Book of AM/Parts III&IV:Afternoon & Evening(2LP)
book.jpg
アシッド・フォークの名盤「BOOK OF AM/PART.1&2」以前に録音されてたデモ音源を
35年を経てオリジナル・メンバーによって 完成させた作品。
白日夢の様な淡い世界。ゆるゆるで気持ち良いー。


AGENCEMENT/Viosphere+selected works 1984-1991(CD)
Agencement
1991年リリースの「Viosphere」に、未発表テイクを追加収録して再発されたもの。
基本はヴァイオリンの即興演奏なのだが、時折ヴァイオリンの音とは思えない
音に変調された、引っ掻き傷を思わせる鋭利な音が聞き手の心象に傷を負わせる。
その傷は治りゆく時には快感に変貌する。


Molly Drake/Molly Drake(LP)

英フォーク&サイケシーンの重要アーティスト、Nick Drakeの母上。
1915~1993年に残した音源の編集した作品との事。
素朴、繊細、憂い、優雅。もの哀しいのに温かみのある、フォーク・ソング。
派手なものでは無いが、じわじわと心に染みてくる。
ニックの才能は、この人から受け継いでたんだなーと実感させらせる。
そういえば歌声も似ているし。
このLP盤にはダウンロードコード付属。もうCD不要なんかなー。


J・A・シーザー/天井桟敷音楽作品集Vol.4 身毒丸/草迷宮(5CD BOX)
JA
日本サイケの黎明期を語る上で外せないJ・A・シーザーの「天井棧敷音楽作品集」の完結編。
何だかんだ言って、全部買ってしまった(笑)。
わらべ歌や御詠歌を思わせる、日本土着的な歌の世界を展開するシーザー・ワールドが全面炸裂。
サイケ、アシッドフォーク、プログレ、ジャズなど、多くの要素を飲み込んで
作り上げられた、シーザー独自の音楽世界を堪能できる。

2013年 MFO的ベストアルバム 再発部門

2013年に買って聞いたものの中から、これは良かったと思うものを
ラジオは終わったけど今年も発表。

続いて再発部門

渡邉浩一郎/まとめてアバヨを云わせてもらうぜ(CD)

ウルトラ・ビデ、マヘルなどでの異彩な才能を発揮し、若くしてこの世を去った渡邉浩一郎の
1991年に出版された追悼CDの再発。当時買い逃していたので嬉しい再発。
全く捉えどころの無い、とっちらかった音楽性にただ驚愕。
恐らくは著作権(fuck jasrac)の問題で一曲オミットされたのは残念。


ジェニファー・ウォーンズ/ジェニファー(CD)

ジュディ・シルにも通じる、「メガネ女子的ジャケ」でつい買った1枚。
「愛と青春の旅だち」をジョー・コッカーと歌ってた事で世間的には知られているが、
商業作品以外での自作での寡作さが際立つ。
この作品は世界初CD化だが、その内容からは何故今まで?と思ってしまう。
オリジナルは1曲だけだけど、他のカバー曲も完全に彼女のオリジナルの様相。


RIP RIG & PANIC/GOD(CD)

「I Am Cold」「Attitude」も同時再発だったが、代表してコレを。
ポップ・グループから派生たバンドの一つで、ポスト・パンク、ニュー・ウェイブを
代表するグループ。昔はポップ・グループのフリー・ジャズ的要素を受け継いだと認識していて、
やや難解なイメージを持っていたのだが、今回聴き直してみたら思いの他ファンキーで明るく
昔抱いていたイメージが覆った。


AGENCEMENT/Viosphere+selected works 1984-1991(CD BOX)
Agencement
ヴァイオリンの即興演奏の多重録音をコンセプトにした島田英明のソロ・ユニットの、
1991年にリリースされた[Viosphere]に、未発表マテリアル3曲追加収録して再発されたもの。
ヴァイオリンとは聞こえないほど変調された音は、引っ掻くようなヒステリックなものに
聞こえるかもしれないが、その先鋭さが聴覚を刺激して止まない。


JOSEPHINE FOSTER/LITTLE LIFE(10'+CD)

フリー・フォーク系の女性シンガー。活動初期のCD-R作品のアナログ再発。CDも付属。
戦前ブルース・フォークを連想させる音質と曲調。


非常階段/極悪の教典(11CD+DVD BOX)

オリジナルのカセット10本組は、当時の経済的事情で買えなかった。
まぁ、あと、どれ聴いても同じなんだろうなー、と思ったのも買わなかった要因(苦笑)
今回全編通して聞いてみて、意外なほど各々違ったアプローチを試していた事を実感。


アウシュヴィッツ/アウシュヴィッツ・コンプリート・ボックス(4CD+DVD BOX)

関西ロック・シーンの重鎮、林直人率いてた「アウシュヴィッツ」の編集盤。
アウシュヴィッツの作品は、今殆どが出回っておらず、この再発が持つ意義は大きい。
成功とは程遠かったが、彼の音楽が何故、今でも関西の著名な音楽家から敬われているのか。
この作品が再評価のきっかけになれば良いのだが。
ライブ映像が入っているのも有り難いが、ただタイトルの「コンプリート」のは不満が残る。


Captain Beefheart & His Magic Band/Trout Mask Replica(2012 re-master)(CD)

ザッパ家に保管されていた、オリジナル・マスター・テープからの最新リマスター。
過去、今までの再発CD聞いてた印象と異なって聞こえた。
一応、アマゾンリンクを貼っているが、もし購入を考えてられるなら、
ザッパのオフィシャル・サイトより買われた方が賢明。限定盤。


The Durutti Column /The Return of The Durutti Column(LP)

伝説の紙ヤスリジャケの、半分再現盤(笑)。
オリジナルは全面紙ヤスリだったが、今回は前面だけ。アナログオンリー。7'付属。
棚に入れた時、両脇のレコを痛めつける意味を持ったアナーキーなアプローチとは裏腹な
ヴィニ・ライリーの静かな佇まいのギターサウンド。


リチャード・ヘル&ザ・ヴォイドイズ/ブランク・ジェネレーション(CD)

NYパンクの永遠のマスト・アイテム。所謂「パンク」な性急な曲は少ないが
引き攣るような捻れがここには有る。
以前CD再発の際は、この印象的な胸をはだけたジャケが変更されてしまったが、
今回はオリジナルジャケットでの再発。
ただ、「down at the rock and roll club」は、今回もオルタネイト・テイクでの収録。
折角なんでオリジナル音源を収録出来なかったかなー。そこは減点対象。


The Velvet underground/White Light/White Heat(Super Deluxe Edition)(3CD+BOOK)
ホワイト・ライトホワイト・ヒート
モノ・ヴァージョン初CD化が目玉なのだが、もともとササクレだった音質で、
各楽器のバランスも悪くステレオ盤でも音が団子状態なので、
モノ・ミックスとの違いや、モノの音圧とか、それ程違いが感じられなかった(苦笑)。
でもこのギザギザした迫力は、今でも自分をワクワクさせてくれる。

2013年 MFO的ベストアルバム 新譜部門

2013年に買って聞いたものの中から、これは良かったと思うものを
ラジオは終わったけど今年も発表。

まずは新譜部門

GRIM/Love Song(LP)
grim
復帰後の3作目のアルバム。アナログ・オンリーのリリース。
アートワークも含めて、復帰後の作品の中では最も聴いたもの。
ノイズ感が強かったのも好み。


Predawn/A Golgen wheel(LP)

知人に教えてもらって、直ぐにお気に入り。
淡く煌くアシッド・フォーク。
やっぱりブルー・ビニールのアナログ盤が、この音には似合ってる。


浜田真理子/But Beautiful(CD)

4年ぶりのオリジナル・アルバム。(前作はカバー・アルバムなので)
今までライブで演奏されてきた楽曲が多いが、
ピアノ1本だけでは表現しきれなかった、膨らみを持った演奏が、
歌と相乗効果でより芳醇に聞こえる。


初音階段/初音階段・ライブ!(CD)
初音
実は、ボーカロイド云々て事で敬遠してた。
取り上げたカバー曲に惹かれて聞いてみたら、白波多カミンの(加工されてはいるが)
眞白な歌声とノイズが奇跡の融合を果たしており、
元ネタとも言える「スラップ・ハッピー・ハンフリー」を彷彿。


Nick Lowe/Quality Street: a Seasonal Selection for all the Family(LP)

クリスマス企画もんかと思ったら、普通に(褒め言葉)ニックのアルバム。
ただ、やっぱりパンク時代のパワーポップなものもまた聞きたいなー。
Yep Roc盤のアナログにはCDが付属してる。CDバージョンて売る必要ある?(笑)


Dot Wiggin Band/Ready! Get! Go!(LP)

奇跡のバンド、シャッグスのメンバーのまさかのソロ作。
楽器は演奏していないが(至極、残念だが)、
ただ歌声は全く変わっていなく、進歩が全く見られない点は流石で、
それだけでも破壊力が強烈。
アナログ盤で購入。ダウンロードコード付。ならCDは買わないよなー。


コーマス/Live in Japan 2012(CD+DVD BOX)

アシッド・フォーク・グループの昨年の来日公演の、
音源と映像のカップリング。
これは見に行くことが出来なかっただけに、映像でも追体験できて感涙。


大森靖子/絶対少女(CD)

少女の純粋な部分と残酷な部分を赤裸々に描き出す。
囁きと絶叫とため息と蠱惑が入り混じる。
奇形児ワンマンのゲストで見て、やられた。

Diesel Guitar/Inspect Our Savings(K7)
Diesel Guitar
ギター・ダーク・ドローンでは無い、珍しく、というか初期の
「ディーゼル・ギターズ」複数形時代を思い出す「ハーシュ・ノイズ」な作品。
限定77部。カセット・オンリー。
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プロフィール

music freak out

Author:music freak out
新潟県の燕三条FM「ラジオは~と」にて、通常のFMではまず流れないであろう音楽の数々を独自の選曲で15年間オンエアーされていた異色音楽番組「music freak out」のナビゲーターだった「ナゴヤ」のエッセイなど。

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