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12/27 on air list 「2011年MFO的ベストアルバム Pt.2」

2011年MFO的ベストアルバム Pt.2
今回は再発&発掘音源部門


再発部門

tim buckley/starsailor(1970)
スターセイラー
もっともアヴァンギャルドでフリーよりなサウンドだった頃の作品。
20年以上前に一度CD再発されそれっきり(アナログでは再発されている)だったモノが、
突如タワー・レコードが自社レーベルで再発し話題になった。
初期のフォーク・サウンドを愛する人にとっては、相容れないものだが、
自分のティム初体験は実はこれ。サイケ、アヴァンギャルド方面から入れた事が
幸いした。


タコ/セカンド(1984)

元・ガセネタの山崎春美のユニットの2作が、紙ジャケ再発。
1stの方が有名だが、山崎の人脈を活かしたオムニバス・アルバムとも言えるので、
本来の「タコ」の姿が如実に出ている2ndの方を挙げた。
呪いの様な山崎のヴォーカルと、徹頭徹尾して印象を残さない不協和な音を垂れ流し続ける演奏陣。


トランスフォーマー/manoeuvre(1987)(CD+DVD)

元・マスターベーションの卑龍が、マスベ解散後に短期間結成していたグループ。
基本的にはマスベの延長線上でダーク・パンク的な音だが、サイケ風なナンバーも有り
より多彩な音楽性を見せてくれるかと思った矢先の解散が残念だった。
画質劣悪ながらDVD付きで、当時ライブを見れなかった者にとっては感涙もの。


the jesus and mary chain/psycho candy(deluxe edition)(1985)(2CD+DVD)

当時停滞してたUK音楽シーンに衝撃を与えと言っても過言ではない、ジザメリ1stのDXエディション。
過去は曲のアクセントなどで使われてたギターのフィード・バックを、
曲をぶち壊すが如く耳障りなノイズとして曲に被せた手法は挑発的だった。
以降はギター・バンド的なサウンドに変化して、後のシューゲイザーなどに
影響を与えたと思っている。しかし歌詞のネガティブさは終始変わらなかった。
DVDには暴動騒ぎのあった噂だけで伝えられていたLIVEの一部が写っている。
再結成後は全く興味が無くなってしまったが。


alvin curran/solo works:the 70's(1973-1977)(3CD)

Musica Elettronica Vivaのメンバーだったalvinの文字通り70年代のソロ作を纏めた作品。
ワールド・ミュージック、アンビエント、ドローン、コンクレートな要素が散りばめられ、
そのどれも難解な表情が無く、むしろ煌びやかに開かれた音として聞こえる。


大野松雄/そこに宇宙の果てを見た(1978)(LP)

「アトム」で有名な大野松雄のソロ作のまさかの再発。
電子音で宇宙をイメージさせてくれる、音が縦横無尽に行き交う様は圧巻。
異常な位相やバランスなども相まってトリップ感満載。
ジャケットもホログラム使用で美しく、見ているだけで目眩が。


richard natto/not just another pretty face(1980)

ハワイ産、だがハワイアンでは無い。
極上のメロウ・アコースティック・ポップの名盤。



発掘音源部門

dino valenti/get together

元・クイック・シルバーのオリジナル・メンバー。
唯一のソロ作はアシッド・フォークの名盤とされているが、これほどの未発表曲が残されていたとは。
レーベル元から購入すれば更にボーナス・ディスクも付属していた。
惜しむらくは、CD-R作品だったこと。


tiny tim/Lost & Found 1963-74(LP)

ウクレレ片手にファルセット・ヴォイスの最高の1発屋、ティニー・ティムの未発表曲やレア曲を纏めたもので
アナログ盤オンリーでリリースされた。
初めて聴くものや、興味深いカバー曲も多数。


the seeds/evil hoodoo(10')
SEEDS
USガレージ・サイケの雄の未発表曲を収録した、レコード・ストア・デイに合わせてリリースされたもの。
タイトル曲は、1st収録ナンバーのフル・レンジ・ヴァージョン。


ガセネタ/ガセネタ in the BOX ちらかしっぱなし(10 CD)

日本アンダーグラウンド・ロックの暗部の開放。
まさかこれほど音源がまとまって出るとは思いもしなかった。
限度を超えて暴走し悪意をまとった凶暴な音塊が溢れている。


rockpile/live at montreux 1980

ニック・ロウ、デイブ・エドモンズが在籍したロック・パイルの未発表ライブ。
オールド・タイプのR&Rにパンクのスピード感を加えた活きの良さが弾けまくっている。
いや、もっと有るでしょ、映像も。もっと見たい聴きたい。
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12/20 on air list 「2011年MFO的ベストアルバム Pt.1」

2011年MFO的ベストアルバム

新譜部門

刀根康尚/musica simulacra(CD-ROM+CD)

即興音楽集団「グループ・音楽」のメンバーだった事でも知られる。
万葉集を音響化したCD-ROM(収録時間2000時間以上!)+抜粋CD+ブックレットのBOX。
音響化には理論や法則が有るのだが良く分からない(笑)。単純にミニマルな電子音が
縦横無尽に空間を跳ね回る爽快な様を個人的には楽しんでいる。


diesel guitar/resonance 2003-2010(2CD)
DIESEL GUITAR
新潟が世界に誇れる能勢山陽生のプロジェクトの新作。
煌めく音の粒子の充満する銀盤。1stアルバムと比較しても新たなステージに
足を踏み入れた事が感じ取れる。ただ、ライブ音のやや平坦なMIXは、
実際のライブで聞けた「音に包まれる」感が乏しい。敢えて不満も言ってみる。
しかし、孤高な音世界は他に類を見ない。


soundings/consequential quartet 1(4LP+CD-R)
soundings
康勝栄、美川俊治、石川高、山本達久によるユニット
4つの楽器類を別々のLPに刻み、同時に任意のタイミングや音量で流す事によって
MIXされた音がその都度違った世界を見せてくれる。無限の組み合わせで何度も楽しめる(笑)


simon finn/The Distance Between Stones - Live in Japan 2011(2CD+DVD)

UKアシッド・フォーク・シンガーの奇跡の初来日公演を収めたCD+DVDのBOX。
会場に足を運んでた事も有って、当日の想いが蘇ってくる。
「狂気」は薄れたが「深み」は増していた。


vasilisk/tribal zone(demo CD-R)
tribalzone
1980年代中頃、トライヴァルな音世界でアンダーグラウンド・シーンで異彩を放った、
伝説のユニットの奇跡の復活新作。
実際はまだ発売されていないのだが、最終リマスター前ではあるこの音源が良かったので。



2011年の成果

洪栄龍/目覚まし時計 c/w恋のシーソー・ゲーム(7')(1975)
koh-eiryu
乱魔堂のギタリストとしても知られる洪栄龍の、初ソロからのシングル盤。
この頃の、所謂ロック黎明期の盤はどれも今は高価なのだが、これはヤフオクで
格安で落札したもの。入札自分だけと言うエアポケット状態でラッキーだった。
出品者は悔しがったに違いない(笑)


cpatain beefheart/clear spot(1972)(orig LP)
clearspot.jpg
牛心隊長のやや売れ線に走った頃の作品で人気は高い方ではないのだが、
透明のバッグに入ったオリジナル仕様LPは、ジャケが壊れやすいのでなかなか状態の良いものが無い。
盤は塩ビ焼けが有るもののようやく入手出来た。


pink fairies/kings of oblivion(1973)(LP)
pinkfairies
パンク、ヘヴィーメタルの元祖とか言われたりするが、サイケデリックの流れで
好きになったバンド。その3rdアルバムはピンナップ付きの完品オリジナルLPは激レア。
アナログな通販リストで見つけ、うっかり手を出す。


bernard bonnier/casse tete(1984)(LP)
bonnier
ピエール・アンリの助手も勤めたらしい、今となってはヒップホップやテクノの要素も満載な
ミュージック・コンクレート作者の唯一のアルバムをデッドストックLPで入手。
悪戯心とコミカルさも同居したユニークな音塊。


vasilisk/acqua(1989)(LP)
acqua
上記、バジリスクの3rdアルバムのオリジナルLP。っていうかオリジナルしか流通してないが(笑)
イタリアでリリースされていたこの作品を長らく知らなかった。
海外のオークションサイトで見つけて買ったのだが、出品者が日本人だった(笑)


ernie graham/ernie graham(1971)(LP)
ernie
大物に手を出した。パブ・ロック、UK系スワンプ、そしてニック・ロウ関連の爆レアオリジナルLP。
とうとう、ようやく手に入れる事が出来た。何度夢に見たことか。

12/13 on air list 「CAN、CRASS、他」

「床(ゆか)から一掴み」。
最近買った、聞いたものの中から面白かったものをチョイスする
某番組のリスペクト(パクリ)


can/mushroom (live 1972)
can/halleluwah (live 1972)
album-tago mago 40th anniversary(2011)

昨今のデラックス・エディション流行りの中で、CANはこれが初。
ジャケが当時のUKエディションを模したもの。
全盛期の未発表LIVEが収録。ダモさん在籍時で音質悪くとも内容が悪い筈がないw
しかし、これっぽっちかよと思ってブックレットみたら、
未発表曲集BOXのcoming soon告知が!


crass/do they owe us a living?
crass/end result(demo1978)
album-the feeding of the five thousand(reissue 2010)

UKハードコアの代表的バンド。過去のアルバムにボートラ詰めての
所謂DXエディション。とりあえず1stを聞き直して見たが、
思いの他サウンドがスカスカなのでビックリ。こんなだったかなー、昔。
しかし、切迫したような性急感はそのまま。


adam & the ants/friends
album-dirk wears white sox(reissue 2006)

まだジャングル・ビートを展開していなく、ニュー・ウェイブなサウンド。
当時UKオリジナルを高い金出して買ったが殆ど効かなかった。
今は3周くらい回って、中途半端さも楽しめる(笑)
これをリリース後、オリジナル・メンバーがマルコム・マクラーレンに
引っこ抜かれバウ・ワウ・ワウとなる。共にジャングルビートで
業界を沸かした。


adam & the ants/dog eat dog
adam & the ants/kings of the wild frontier
album-kings of the wild frontier(reissue 2006)

ニュー・ウェイブ・シーンの徒花。マルコムと縁を切ってジャングル・ビートを
引っさげて、ヒット・チャートを邁進しあっという間に急降下。
しかしこの無国籍ぶりなごった煮似非エスノは、案外快感。

12/6 on air list 「ザッパ&レノン」

1993/12/4 フランク・ザッパ没
1980/12/8 ジョン・レノン没

この時期は、ロック界に多大なる影響を与えた
2人のアーティストに敬意を表して、毎年特集を組んでいる。
ジョンに関しては例年通り、ヨーコと組んだ曲を中心に。


frank zappa/the torture never stops (Original Version)
album-You Can't Do That On Stage Anymore(1991 rec.1976)

アルバム「ズート・アリューズ」収録のブルース基調のナンバーで、
これはビーフハートがボーカルを取るオリジナル・バージョン。


frank zappa/whipping post
album-does Humor belong in music(1986)

オールマン・ブラザーズのカバー。
このアルバムは、比較的ザッパのロック的要素が判りやすい曲が多く詰っているので、
「初めて聞く」時はよくこのアルバムを薦めている。
まだアナログ時代の1986年にCDオンリーでリリースされた作品。
ザッパの先見の妙も窺い知れる。


john lennon & yoko ono/two virgins-side two
album-unfinished music 1:two virgins(1968)

当時のビートルズ・ファンがそっぽを向いたのが判る気がする(笑)内容。
ジョンの自宅でテープを流しながら、2人して好き勝手な音や声の垂れ流し。
ミュージック・コンクレートと言うには曖昧。コラージュにしては適当。
いや、全部褒め言葉ですが。
2人の裸のジャケが当時は衝撃だった。ジョンて仮性包茎だったのね。


yoko ono/why not
album-plastic ono band(1970)

「ジョンの魂」と対に語られるべき姉妹アルバム。
録音メンバーは同一。ジョンのギターが鋭利に吠えまくっててカッコ良過ぎ。
何故、世間の反感を買ってまでも難解とされたヨーコの音楽をバック・アップしたのか。
自分の妻と言うことを差し引いても、そこはもっと語られるべき。
時代がヨーコさんの音楽を偏見なく受け入れられるようになった今だからこそ。
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プロフィール

music freak out

Author:music freak out
新潟県の燕三条FM「ラジオは~と」にて、
通常のFMではまず流れないであろう音楽の数々を
独自の選曲で15年間オンエアーされていた異色音楽番組「music freak out」の
ナビゲーターだった「ナゴヤ」のエッセイなど。

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